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 ■アラブのどうわ 第35回 叔母(おば)さんへの孝行(こうこう)

叔母(おば)さんへの孝行(こうこう)  ある日、一人の男がとても悪いことをしてしまい、あとになってから反省して、大変それをくやみました。

 そして神様が自分の後悔(こうかい)や反省の気持ちを受け入れてくださるかどうか心配で、預言者(よげんしゃ)ムハンマドのところへ相談に行くことにしました。


叔母(おば)さんへの孝行(こうこう)

 ムハンマドのところへ着くと男は、「わたしは大きな罪(つみ)をおかしてしまいました。わたしにはそれを悔(く)い改めてつぐなうことができるのでしょうか?」とたずねました。

 するとムハンマドは男に、「あなたには両親がいますか?」とたずねました。
男が「いいえ、いません。」と答えると、「ではお母さんの姉妹がいますか?」とムハンマドはたずねました。
 そこで「はい、おります。」と男が答えると、ムハンマドは、「では、かの女に孝行(こうこう)をつくしなさい。」と教えたのでした。


【ハキムのひとこと】

ハキム

 この男は大きなあやまちをおかしました。ですから大きな善行(ぜんこう)を持ってそれを悔(く)い改めるべきなのです。

 自分を育ててくれた両親を愛し、恩返(おんがえ)しをすることは、人間として最も大切で、最も大きな善行です。特に、自分を産み育ててくれたお母さんは、だれよりも先にまず大切にするべき人です。

 両親をすでになくしているこの男にとって、一番大切なお母さんに一番近い存在(そんざい)は、お母さんの姉妹、つまり叔母(おば)さんです。
 だから、大きなあやまちをつぐなう方法としてお母さん孝行(こうこう)をする代わりに、叔母さんに孝行をつくしなさいと、ムハンマドは教えたんですね。

 

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