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昔アラビアに、ハサンとアリーという、いとこ同士の若者(わかもの)がいました。
ある日のこと、二人はあることで意見が分かれ、おたがいに自分が言っていることの方が正しいと言い合って、けんかになってしまいました。
すると怒(おこ)ったハサンはアリーに向かって、きつい言葉を投げつけました。それを聞いたアリーは何も言わずにだまっています。そこでハサンはアリーをそこに残したまま、怒って家へ帰ってしまいました。
アリーも家に帰りましたが、どうしても、ハサンとこんなふうにケンカをしたままでいたくはありませんでした。そこでどうしたらいいか一生懸命(けんめい)考え、夜になると、思い切って自分からハサンの家へ出かけました。
アリーはハサンの家に着き、かれを呼(よ)びました。するとハサンが出てきたので、やさしくこう言いました。
「わたしのいとこよ、もしあなたの言ったことが本当ならば、どうか神様がわたしを赦(ゆる)してくださいますように。そして、もしあなたの言ったことが本当ではなかったならば、どうか神様があなたを赦してくださいますように。」
それを聞くとハサンはアリーにだきついて、どうか自分を赦してほしいと、泣きながらたのんだのでした。
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