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アラビアもよう
アラブのどうわ


 ■アラブのどうわ 第27回 ラクダの涙(なみだ)

ラクダの涙(なみだ)   

 ある日のこと、預言者(よげんしゃ)ムハンマドが果樹(かじゅ)園に入ると、そこにはラクダが一頭つながれていて、ムハンマドを見るとその大きな目から涙(なみだ)を流し始めました。

 そこでムハンマドがラクダに近よって、耳の後ろをやさしくなでてやると、ラクダはようやく落ち着き、泣くのをやめました。

 それから、ムハンマドがそのラクダの持ち主を探(さが)すと、一人の若者(わかもの)が名乗り出ました。

ラクダの涙(なみだ)

 すると、ムハンマドは神様にいただいたこのラクダを大切にするよう若者に注意し、「この家ちくをめぐんでくださった神様をあなたは畏(おそ)れないのですか? このラクダは、あなたが自分を飢(う)えさせ、重労働をさせて苦しめるのだと、わたしにうったえたのです。」と告げたのでした。

【ハキムのひとこと】

ハキム

 人間だって働いてお金をもらい、そのお金で食べ物を買うのですから、人間と働くためにつながれている動物が、じゅうぶんなえさや水や休息をもらうのは当然のことです。

 もしそうしないのなら、それは抵抗(ていこう)できない者への卑怯(ひきょう)ないじめにほかなりませんね。

 

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