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アラビアもよう
まほうのじゅうたん


 ■まほうのじゅうたん 第7回 「オマーン」


 アラビアの国のひとつ、オマーンの紹介(しょうかい)です。
 アラビアンナイトの伝説や自然にめぐまれた様子を知ることができます。


国旗

国名

オマーン国

首都 マスカット
面積 31万平方キロメートル (日本のおよそ4分の3)
人口 242万人 (2004年)
人種 アラブ人(半数以上)、バローチ人、イラン人、インド人など
言語 アラビア語 (英語も広く通用する)
宗教(しゅうきょう) イスラーム
時差 日本より5時間おくれ
政体(せいたい) 君主制(くんしゅせい)
元首(げんしゅ) カブース・ビン・サイード国王

<位置>
 アラビア半島の東南端(たん)の一角をしめ、北はホルムズ海峡(かいきょう)をはさんでイラン、西はアラブ首長国連邦(しゅちょうこくれんぽう)とサウジアラビア、南はイエメン、東はインド洋に面しています。

位置 位置


<気候>
 オマーンの気候は地域(ちいき)によってさまざまです。マスカットをふくむ北部の海岸地方は高温多湿(こうおんたしつ)で、真夏には最高気温(さいこうきおん)が40℃〜50℃になることもあります。
 内陸部は高温で乾燥(かんそう)していますが、その中でも山がく地帯の気候は温和です。南部のドファール地方はモンスーン気候で、多湿(たしつ)ながら過(す)ごしやすいおだやかな気温で、6月から9月までは雨期に入ります。

乳香の木
雨水を利用したかんがいによる「だんだん畑」

<国旗>
 19世紀までは、オマーンをはじめ、アラブ首長国連邦(しゅちょうこくれんぽう)やクウェートなど、ペルシャ湾沿(わんぞ)いのアラブ諸国の国旗はみな赤一色でしたが、のちに各国の特ちょうを表わすために、色や紋章(もんしょう)が加えられました。
 オマーンの国旗に加えられた白色は平和を、緑色は肥(ひ)よくな大地を表わし、左上には、伝統(でんとう)的な長剣(ちょうけん)と短剣(たんけん)ハンジャルを組み合わせた国章が描(えが)かれています。

ハンジャル ニズワ近くのバハラ城塞(じょうさい)
ハンジャル(※1) ニズワ近くのバハラ城塞(じょうさい)

船乗りの夢(ゆめ)とロマン
 今から1000年以上も昔、アラブの船乗りたちは海のシルクロードをまたにかけ、ペルシャ湾(わん)をきょ点にして各大陸との海上貿易(ぼうえき)ネットワークを作り上げました。その時に大活躍(かつやく)したのがダウ船とよばれるとてもすぐれた構造(こうぞう)を持つ帆船(はんせん)です。
 南はアフリカ大陸の南端(たん)から、東はインド、スリランカ、インドネシア、中国の広東まで航海しました。かれらは南西の季節風と北東の季節風の方向をたくみに利用し、それにあわせて行き先を決めました。勇かんな船長や乗組員たちは、米、さとう、塩、銅(どう)、材木、こうしん料、真珠(しんじゅ)、象牙(ぞうげ)、陶磁器(とうじき)、織物(おりもの)など、さまざまなものを運びました。
 ダウ船の船長は、天体の目測(もくそく)と、カマルとよばれるアラブ式の天体観測器(てんたいかんそくき)で船の位置を測定(そくてい)し、とても正確(せいかく)に船を運航しました。アラビアンナイトのシンドバッドがソハール港から出航したという伝説も、当時のアラブ人船乗りの大活躍を思わせるものです。そしてそれは、ヨーロッパ船ではまだ陸地の見えているはんいの航海しかできなかった時代のことだったのです。

乳香(にゅうこう)
 オマーンのドファール地方は、良質(りょうしつ)な乳香の産地です。アラブの人々は昔からみな日常的に香(かお)りを楽しむ習慣(しゅうかん)を持っており、客のもてなしやたしなみとして家の中で香をたきますが、中でも乳香は最も高貴(こうき)な香りとして古代から大切に受けつがれています。
 乳香は、木の樹脂(じゅし)を小刀で傷(きず)つけ、傷口からしみ出した粘着性(ねんちゃくせい)の樹脂が空気にふれて乳白色のかたまりとなったもので、その色から乳香と名づけられました。古代エジプトでも乳香が埋葬(まいそう)品として発くつされています。薬としての効能(こうのう)もあり、その痛(いた)みをしずめる作用などから漢方薬の処方(しょほう)にも組みこまれており、アロマセラピーの分野では、ストレスをやわらげ、集中力を高める作用があると言われています。

乳香の木
乳香の木

人々の暮(く)らし
 オマーンは長い海岸線を持ち、沿岸(えんがん)部では漁業(ぎょぎょう)がさかんで、特にイワシ、サバ、マグロなどがとれます。また農業もさかんで、ナツメヤシや穀類(こくるい)、豆、また、バナナ、ココナツ、ライム、ザクロなどの果物(くだもの)が栽培(さいばい)されています。
 内陸部には家畜(かちく)を放牧しながら遊牧(ゆうぼく)生活をしている人たちもいます。日本には、石油や天然ガス、マグロやインゲン豆などを輸出(ゆしゅつ)しています。

マトラ・スークそばの魚市場
マトラ・スークそばの魚市場(※2)

人々
 オマーンは湾岸諸国(わんがんしょこく)の中で一番美しい国とも言われ、特に首都マスカットは「アラビアの宝石(ほうせき)」とよばれ、青く広がる空の下に真っ白な美しい家々が立ち並(なら)んでいます。また、人々も大変おだやかで寛容(かんよう)なことで知られています。
 男性の服装(ふくそう)は襟(えり)のない白の長衣で、頭にはししゅうをほどこした小さな帽子(ぼうし)をかぶるか、または、さまざまな色がらの布(ぬの)を頭にきっちりと巻(ま)いています。
 女性の服装は、都市部ではアバーヤとよばれる黒い長衣とヒジャーブ(頭と首をおおうスカーフのようなもの)姿(すがた)の人が多く、地方の村落ではカラフルな布や衣しょうをまとう女性たちも見られます。

自然保護(ほご)区のアラビア・オリックス
自然保護(ほご)区のアラビア・オリックス



(※1)Photo Courtesy of www.omantourism.gov.om
(※2)Photo Courtesy of www.estraha.net

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